30坪住宅の外壁塗装の相場は？費用を抑えるコツや失敗しない業者選びまで

外壁塗装は、家の外観を美しく保つだけでなく、雨風や紫外線から建物を守る重要なメンテナンスです。

しかし、「いくらくらいかかるのか」「いつ頃塗り替えが必要なのか」など、疑問を抱える方も多いのではないでしょうか。

本記事では30坪規模の住宅で外壁塗装を行う場合の費用目安や、塗料の種類・施工の流れ、さらには業者選びのポイントまでを徹底的に解説します。

大切なマイホームを長持ちさせるためのヒントを詰め込んでいますので、ぜひ最後までご覧ください。

弊社は山形市内を中心に地域密着の屋根塗装サービスを提供している会社です。

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外壁塗装の基礎知識を徹底解説！

なぜ外壁塗装が必要なのか

外壁は、日々の紫外線や雨風、雪、ほこりなど、過酷な自然環境にさらされています。

長期間塗り替えを行わないと、以下のようなトラブルが起こりやすくなります。

1. 防水機能の低下
   塗膜が劣化し、雨水が内部に侵入しやすくなると、建材や内部の断熱材、木材が傷んで腐食やカビの発生につながります。
   
2. ひび割れの拡大
   外壁材は温度変化や振動により常に伸縮を繰り返し、その結果として小さなクラック（ひび）が発生します。こうしたクラックを放置すると、建物内部への雨水浸透や構造体の劣化が進行します。
   
3. 美観の悪化
   紫外線による色あせ、汚れや苔・カビの繁殖などにより、外観が損なわれるだけでなく、資産価値も下がる恐れがあります。

外壁塗装はこれらの問題を防ぎ、建物を長く快適に保つためのメンテナンスとして欠かせない存在です。

外壁塗装の一般的なタイミング

一般に、外壁塗装の塗り替え目安は「新築・前回施工から約10年程度」と言われます。

ただし、立地条件（海辺・山間部・寒冷地など）や使用塗料、施工の質などにより、実際の耐用年数は前後します。

たとえば、高級なフッ素塗料やシリコン塗料の中でも上位グレードの商品は、10年以上の耐久性能をもつケースも珍しくありません。

逆に、ウレタン塗料やアクリル塗料などは5～7年ほどで劣化が目立ち始めることもあります。

また、建物の築年数だけでなく、以下のような症状が見られる場合は塗り替えを検討するサインです。

• チョーキング（外壁を手で触ると粉がつく）
  
• クラック・ひび割れ
  
• 苔やカビの発生
  
• 塗膜のふくれや剥がれ
  
• コーキング（シーリング）のひび割れや隙間

外壁塗装の塗り替え時期について詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてください。

→外壁塗装の塗り替え時期はいつ？築年数・症状から判断する5つのチェックポイント

30坪住宅の外壁塗装相場はどのくらい？

30坪住宅の平均相場

「外壁 塗装 相場 30 坪」と検索すると、一般的には60万〜100万円程度という数字がよく見受けられます。

なぜこのように幅があるのかというと、塗料の種類やグレード、足場の状況、家の形状や高さ、劣化具合、付帯工事の有無などによって費用が変動するためです。

外壁塗装の費用は、大きく以下のような要素で構成されています。

1. 足場代
   
2. 高圧洗浄・下地処理代
   
3. 塗料代
   
4. 施工費（人件費）
   
5. 付帯部塗装（破風・軒天・雨樋など）
   
6. 廃材処理費や諸経費
   

相場を左右する主なポイント

1．建物の形状・高さ

同じ30坪の建物でも、2階建てと3階建て、また屋根の形状が複雑か単純かで足場の組み立て難度や塗装面積が大きく変わります。

高い場所の塗装はリスクが伴い、作業時間も長くなるため人件費も増加します。

2．塗料の種類・グレード

アクリル系塗料からフッ素系塗料、そして近年注目される無機塗料や遮熱塗料など、塗料にはさまざまな種類があります。

耐久年数や機能性が高いほど、1㎡あたりの材料費は高くなる傾向がありますが、その分メンテナンスサイクルが延び、長期的にはコストパフォーマンスが向上する可能性もあります。

3．劣化の度合い

下地処理にどの程度の手間がかかるかによっても費用は変動します。

例えば、クラックが多い、コーキングの打ち替え範囲が広い、外壁材が一部破損していて交換が必要などの場合は、追加費用が必要となります。

4．付帯部塗装やその他工事

破風板や雨樋、シャッターボックスなど「付帯部」と呼ばれる部分を同時に塗装することが多いですが、これらも面積や材質によって費用に違いが出ます。

また、外壁塗装と合わせて屋根塗装を行う場合は、まとめて行うことで足場代を節約できる反面、トータル費用は当然高額になります。

30坪住宅の具体的な相場事例【参考表】

以下は、あくまで一般的な参考例です。

実際の価格は各業者や建物の状況、地域によって異なることをご了承ください。

塗料種類	価格帯（30坪目安）	耐用年数（目安）	特徴
アクリル塗料	40万～60万円前後	5～7年	安価だが耐久性が低め。近年はあまり主流でない。
ウレタン塗料	50万～70万円前後	7～10年	弾性に優れ、価格も比較的リーズナブル。
シリコン塗料	60万～80万円前後	10～12年	コストと性能のバランスが良く、主流製品が多い。
フッ素塗料	80万～100万円前後	12～15年	耐候性・耐久性が高いが、材料費が高め。
無機塗料・遮熱塗料	90万～120万円前後	15～20年	高い耐候性・機能性を持つが、初期費用が高い。

※この金額には、足場代・高圧洗浄・下地処理・付帯部塗装などの基本的な工事費用を含んだ総額の目安が示されています。

※地域差や業者のプラン、キャンペーンなどにより実際の価格は上下します。

　

塗料の種類と特徴

アクリル塗料

• 耐久年数：5～7年
  
• 価格帯：安価
  
• 特徴：
  
  • 一昔前はよく使われていたが、耐候性の低さや塗り替えサイクルの短さがデメリット。
    
  • 予算を抑えたい場合に一部で採用されることもあるが、長期的なメンテナンスコストを考慮すると不利な面が多い。
    

ウレタン塗料

• 耐久年数：7～10年
  
• 価格帯：中価格帯
  
• 特徴：
  
  • 弾性があるため、外壁材が動いても塗膜が追従しやすい。
    
  • シリコン塗料が台頭する前は主流だったが、近年はやや下火。
    
  • シーリングの上から塗装するなど、部分補修の対応力が高い。
    

シリコン塗料

• 耐久年数：10～12年
  
• 価格帯：やや中～高価格帯
  
• 特徴：
  
  • コストパフォーマンスに優れ、現在の主力製品。
    
  • 耐候性や防汚性がウレタンより向上しており、多くの住宅で採用されている。
    
  • 製品のバリエーションが豊富で、機能性塗料（遮熱・断熱など）と組み合わせられる場合も。
    

フッ素塗料

• 耐久年数：12～15年
  
• 価格帯：やや高価格帯
  
• 特徴：
  
  • 高い耐候性と防汚性を持ち、汚れがつきにくい。
    
  • 価格はシリコンより高めだが、塗り替えサイクルが延びるため、トータルコストで考えるとメリットがあるケースも。
    
  • 劣化が緩やかなので、美観を長期間維持しやすい。
    

無機塗料・遮熱塗料

• 耐久年数：15～20年
  
• 価格帯：高価格帯
  
• 特徴：
  
  • 無機成分を含むため、紫外線や雨風に強く、非常に長寿命。
    
  • 遮熱塗料は屋根や外壁からの熱侵入を抑え、室内温度の上昇を軽減する効果が期待できる。
    
  • 初期費用は高額だが、塗り替え回数を減らせる利点がある。
    

施工内容と費用の内訳

足場設置

• 目的：職人が安全に作業し、安定した塗装品質を確保するために必要。
  
• 費用相場：30坪規模の場合、15万～25万円前後。
  
• 注意点：足場代は建物の形状や高さで左右される。隣家との距離が狭い場合などは組み方が複雑になり、費用がかさむ場合も。
  

高圧洗浄・下地処理

• 目的：外壁の汚れ、苔やカビ、古い塗膜の弱い部分を洗い落とす。
  
• 費用相場：2万～5万円前後（規模や汚れの度合いによる）。
  
• 下地処理：クラック補修やコーキングの打ち替えなどもここに含まれる場合が多い。クラックや破損が大きいほど費用増。
  

塗料代・施工費

• 塗料代：塗料の種類やグレードによって大きく変動。
  
• 施工費：職人の人件費や、3回塗り（下塗り・中塗り・上塗り）に要する日数が反映される。
  

一般的に2週間前後の工期が目安となるが、天候不良や作業の難易度によっては延びることもある。

付帯工事・オプション

• 付帯部塗装：軒天、破風板、雨樋、シャッターボックスなど。
  
• 防水工事：バルコニーや屋上の防水処理を同時に行うと足場代の節約につながることも。
  
• 屋根塗装：外壁と屋根を同時施工すれば、トータルコストが若干抑えられる可能性があるが、絶対額は高くなる。
  

外壁塗装の費用を抑えるコツと注意点

コツ1：複数業者から見積もりを取る

外壁塗装は決して安い投資ではなく、業者や地域によっても価格差が大きいのが現状です。

必ず2～3社程度から見積もりを取り、費用内訳と提案内容を比較しましょう。

見積もりを比較する際には、同じ条件（塗料の種類、塗り回数、下地処理の範囲など）で揃えるようにすることが重要です。

コツ2：時期やキャンペーンを活用する

塗装工事は、梅雨や真冬など天候が悪い時期には工事が集中しづらく、業者によっては値引きキャンペーンを行うこともあります。

また、閑散期に合わせて工事を依頼することで、スケジュールが取りやすく、費用交渉もしやすくなる可能性があります。

コツ3：高耐久塗料を選ぶ（長い目でのコストダウン）

初期費用を最小限に抑えたい場合は安価な塗料を選ぶ方もいますが、耐用年数の短い塗料だと数年後に再度塗り替えが必要になるかもしれません。

結果的に、長期的には高耐久塗料のほうがコストパフォーマンスに優れるケースがあります。

「一度の塗装でなるべく長く持たせたい」「何度も足場を組むのは避けたい」という方は、フッ素系や無機系、遮熱塗料などを視野に入れて検討すると良いでしょう。

コツ4：付帯部や屋根塗装との同時施工

外壁の塗装と同時に屋根や付帯部の塗装を行うことで、一度の足場設置でまとめて施工ができ、結果的に総額が抑えられる場合があります。

ただし、屋根塗装や防水工事を追加すると絶対額は上がるため、予算や建物の状態、家族のライフプランなどを総合的に考えて決めると良いでしょう。

失敗しない業者選びのポイント

ポイント1：実績・評判をチェック

• 施工実績：施工事例や施工後の写真、顧客の声が豊富かどうか
  
• 評判・口コミ：インターネットや地域の口コミ、知人の紹介などで信頼性を確認
  
• 資格：塗装技能士や外壁診断士などの有資格者が在籍しているか
  

ポイント2：見積書の内容が明確か

• 塗料の種類・メーカー名が明記されているか
  
• 塗り回数（3回塗りかどうか）
  
• 下地処理や付帯部塗装の範囲と費用
  
• 足場代や諸経費、廃材処理費などすべて項目立てされているか
  

見積書が曖昧な表記（「一式」ばかりで内訳不明）だと、追加費用のリスクや後々のトラブルが増大します。

ポイント3：アフターサポート・保証の有無

外壁塗装は完工後も不具合が起きる可能性があります。

以下のような保証制度が整っている業者を選ぶと安心です。

• 施工保証：数年～10年など、保証期間と対象範囲を確認
  
• 塗料メーカー保証：メーカー側の製品保証と施工保証を合わせて適用できるケースも
  
• 定期点検サービス：年に1回など、無料で点検を行う仕組みがあるか
  

ポイント4：契約前の細やかな相談とコミュニケーション

• 担当者が親身に相談に乗ってくれるか
  
• 質問に対して丁寧かつ的確な答えが返ってくるか
  
• 不安点や疑問点を明確にし、納得してから契約を行えるか
  

外壁塗装は職人の腕や業者の対応力が仕上がりや耐久性に大きく影響します。

信頼関係を築ける業者を見極めましょう。

30坪外壁塗装に関するよくある質問（FAQ）

Q1. 「30坪」とは延床面積なのか、それとも塗装面積なのか？

一般的に「30坪の家」と言う場合は延床面積を指すことが多いです。

しかし、外壁塗装で重要なのは「外壁の塗装面積」なので、延床面積だけで正確な費用算出はできません。

通常、延床面積30坪の場合、外壁面積はおよそ100㎡〜120㎡程度になることが多いです。

家の形状や高さ、バルコニーの有無などで変わりますので、あくまで参考値として考えてください。

Q2. 築年数が浅いのに塗装が剥がれてきたのはなぜ？

築年数が浅くても、施工不良や劣悪な環境（海沿いや工場地帯など）により、想定より早く塗装が劣化するケースがあります。

また、急勾配の屋根形状により雨水の流れが偏っていたり、直射日光を受けやすい壁面があったりすることも影響します。

もし早期劣化が疑われる場合は、施工業者の保証期間内であれば無償補修の対象となるかどうか確認しましょう。

Q3. 外壁塗装をDIYでやるのは可能？

理論上は可能ですが、高所作業の危険や足場の設置費用、安全対策、下地処理の専門性などを考慮すると、素人がDIYで高品質な仕上がりを得るのは非常に難しいです。

失敗してやり直すことになれば逆に費用がかさむ可能性も高く、特に3階建て以上や急勾配がある住宅の場合はリスクが大きいでしょう。

基本的にはプロに依頼するのが望ましいです。

Q4. 「最短○日で完成！」と宣伝する業者は信用できる？

塗装の工程は、下地処理→下塗り→中塗り→上塗りと複数回の塗り重ねが必要で、各段階での乾燥時間も考慮する必要があります。

通常、30坪ほどの外壁塗装は1～2週間程度を要するのが一般的です。

「数日で全て完了」と謳う業者の場合、乾燥時間や下地処理を省略している可能性があり、耐久性に不安が残るかもしれません。

具体的な工期と工程をよく確認し、手抜きがないかチェックしましょう。

Q5. 外壁の素材がサイディングの場合、塗装費用は変わる？

サイディングの状態（反り・割れ・コーキング劣化など）や模様の種類、意匠性によって多少異なるものの、大きな枠組みでは他の外壁材と同様に「塗装面積×塗料グレード×工法」で費用が決まります。

ただし、クリア塗装（既存の柄や風合いを活かす透明塗装）を希望する場合や、コーキングの打ち替え範囲が広い場合などは費用が上乗せされる可能性があります。

30坪住宅の外壁塗装は相場を知って賢く選ぶ！

「外壁 塗装 相場 30 坪」と一口に言っても、塗料の種類や下地処理、建物の形状、付帯工事の内容などで費用は大きく変動します。

一般的には60万～100万円前後が目安とされますが、選ぶ塗料や施工内容によってはこれより安くなる場合も、高くなる場合もあります。

大切なのは、以下のポイントを押さえて業者選びと予算計画を進めることです。

1. 複数の業者から見積もりを取り、費用内訳を比較する
   
2. 塗料の特徴と耐用年数を理解し、長期的なコストパフォーマンスを考える
   
3. 下地処理や付帯部塗装の範囲を明確にし、安さだけで飛びつかない
   
4. 施工後の保証・アフターフォローもしっかり確認する
   

外壁塗装は家の印象をガラリと変えるだけでなく、住まいを守る重要なメンテナンスでもあります。

適切な塗装を行うことで建物の寿命を延ばし、結果的には修繕費の節約にも繋がるでしょう。

本記事を参考に、30坪規模の住宅で外壁塗装を検討されている方は、ぜひ自分に合った塗料・施工プランを見つけてみてください。

きちんとした計画と信頼できる業者選びで、満足のいく外壁塗装を実現し、大切なマイホームを末永く快適な状態で維持しましょう。